キャラクターIPとは？特許申請からビジネス活用まで！商標権？

キャラクターIPビジネスって？

「キャラクターIPビジネス」って結局なによ？

今日も暑いうさ。
アイスうさ。雪見だいふく食べるうさ。

はい。というわけで、今回は、「キャラクターIPビジネス」についての基礎をまとめていくうさ。

「キャラクターにはIPがあって、IPビジネスがあって…ライセンス料を取って…」
なんとなくわかっていると思うけど、実際どうやってキャラクターIPが生まれて、どんなメリットデメリットがあるのか。（なるほど（╹◡╹）ちゃんみたいに…）よくわかっていない人も多いと思うので、まとめておくうさ。　

キャラクタービジネスに興味がある人は、IPはキャラクタービジネスの基礎なので、絶対目を通すうさ！

ちなみに、IPは（intellectual property：「知的財産」）の略うさな！

ぽみっち物知りうさ！

キャラクターには権利がある。まずは「著作権」を知るのだ！

はい、皆さん聞いたことある「著作権」についてまずは解説するうさ。

まずは、「ぽみっち」というウサギのキャラクターの絵を書いてみるうさな。

はい、この絵には、書いた時点で、「著作権」が発生したうさ。

著作権ていうのは、著作物に対して発生する権利で…

はて？ところで…「著作物」って何うさ…？

はて、著作物って何うさ？

はい、説明するうさな。

「著作物」とは、著作権が発生する対象＝つまり「著作物」のことうさ。

「著作物」は法律で下のように決められているうさ。

”思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの”

著作権法2条1項1号より引用

要は、「アイディアを具体的に表現してデザインしたもの」だと思ってもらっていいかと思ううさ。

しかし、ここで、注意してほしいのは、「ぽみっちの絵」を書いたからといって「ぽみっちというキャラクターのアイディア」を保護してはくれないのだうさ。

はい、ここがポイントうさ。

今回「著作物」に該当するのは、あくまで、イラストである「正面を向いて手を上げている白いウサギの絵そのもの」に対してのみなのだうさ。　
ということは、「ぽみっちという名前」や「自称お嬢様の白兎」という特徴についてはただのアイディアに過ぎないので、保護の対象外なのだうさ。

ちなみに、これらも保護したい場合には、お金をかけて「商標登録」が必要になるのうさ。この話は後でするので、一旦置いておいくうさ。

まあ、名前は登録できるけど、特徴は登録できないんだけどねうさ。

というわけで、結論ですうさ。

つまり、キミがボクの許可なくこの絵を使用したり、この絵を模写してネットに上げたりされた場合に限り、「ちょっと！権利侵害ですよ！」って主張することができるのだうさ。

では、著作権違反を主張したら何を補償してくれるんだい？罰金が取れるの？

はい。

では、「著作物」に対して「著作権」はいったい何を補償してくれるのか？
気になると思うので、説明するうさ。

結論を言ううさ。
著作権を侵害していることを告発して認められると、
①民事上の責任
②刑事上の責任　
の２方面から責任を負う可能性があるうさ。

ちなみに…②刑事責任は「親告罪」となっているうさ。

どういうことかというと…著作権の権利者（つまりボク）が告訴をして訴えないと、起訴されることはないんだうさ。

つまり、今回のぽみっちの絵の場合は、ボクが「あなたを訴えますうさ！」と言わない限り、基本的には逮捕されることはないのだうさ。

②刑事上の責任って？

はい。先に、刑事上の罰則について簡単にまとめるうさ。

最大１０年の懲役、最大1000万の罰金、のいづれか、または両方を科される可能性があるうさ。

加えて、侵害行為が法人の業務として行われた場合、その法人に対しても、別途最大３億円の罰金が科されるうさ。

また、著作権人格権（※下で解説） に該当する場合については、最大5年の懲役、最大500万円の罰金が科せられる可能性があるうさ。

著作権人格権とは？

著作権人格権は以下の４パターン
１公表権（著作権法第18条）
　著作物を公表する権利や、公表の時期や方法を決める権利のこと。
２氏名表示権（著作権法第19条）
　著作者の名前を表示する権利や、実名を表示するかなどを決める権利のこと。
３同一性保持権（著作権法第20条）
　著作物を無断で修正することを禁止できる権利
４名誉声望を害する方法での利用を禁止する権利（著作権法第113条11項）
　著作物が名誉を害するような方法（例えば性的な広告で使用されてしまうなど）で使用されることを禁止できる権利

以上４点が著作権人格権うさ。
つまり、著作物に対する想いや活用方法の権利うさ。

これで著作権の説明がやっと終わったうさー。

だいたい理解したうさな？
もっと詳しく知りたい人は、自分で調べてみたりするうさ。

著作権に時効ってあるの？

はい。ありますうさ。
基本的に、「公表後70年」うさ。

著作権はこの辺で。気になる人は調べてみてね。

ここからは「商標権」を紹介していくうさ。

先ほど紹介したように、「著作権」だけでは、キャラクターのイラストなど作品自体に対しての権利しか守られず、キャラクターのアイディア自体の権利は真似されてしまう可能性がありうるうさ。

特にキャラクターIP（intellectual property：「知的財産」）ビジネスを行う場合にはここが大変うさ。

そこで、キャラクター自体を活用してビジネス展開を行う場合には、「商標権」を申請しておくと良いのだうさ。

しかも著作権は公表後７０年で時効になってしまううさ。

特に、キャラクターのライセンス契約の活用を視野に入れるのであれば、権利を担保できるキャラクター「商標権」の登録がほぼ必須うさ。

だって、登録しているからこそ、その権利を享受するためにライセンス料を払うんだうさ。

じゃあ「商標権」には何を登録するの？

はい。

一般的に、キャラクターの商標権を登録する場合には、

「キャラクターの名前」と「キャラクターの図面や絵柄」の２つに分けて登録するのが一般的で、多くの弁護士がおすすめしているうさ。

ミッキーやプーさんも分けて登録しているうさ。

ちなみに、一応、「キャラクターの名前」＋「キャラクターの図面や絵柄」をセットでいっぺんに申請することもできるうさ。

「え、じゃあ名前と絵柄を一緒に登録した方が楽だし安くない？？？」

はい。確かに。

実は、リラックマやアンパンマンは、絵柄と名前を一緒に登録しているうさ。

よければ特許庁のページで確認してみるウサ。

しかし…

「キャラクターの絵柄」＋「キャラクターの名前」を一緒に登録すると…

名前と絵柄の２つが一緒に使われた場合に限って、権利が補償されるんだうさ。

つまり、別々に使われたときに、権利が補償されない可能性が出てくるのだうさ

（一応、絵柄については著作権は発生するけど…名前は誰かに申請されてしまう恐れが出てきたり…。）

ちなみに、リラックマやアンパンマンは、グッズ化をする際には名前とセットで記載したりしているうさ。しかしそもそも、リラックマやアンパンマンくらい有名になったキャラクターは流石に誰も真似しないんじゃないかうさ。だから、合わせて申請しているのかもうさ。とか思ったり。

あと、まとめた方が、守られる範囲が狭まるかもだけど申請費用が抑えられるメリットがあるうさ。

特に、駆け出しのキャラクターはそれでも十分かもうさ。

要検討。

え、じゃあどうやって申請するの？

はい。

まずは、特許庁のホームページを見ておくうさ。

必要な書類があるので、ダウンロードして、記載して、特許庁に持って行って、お金を納めれば、なんだかんだで申請完了できるうさ。
この辺は詳しくは調べてみるうさ。

ちなみに、「キャラクターの名前」＋「キャラクターの図面や絵柄」

で、どうやって登録するの？

はい、さっき説明したように、自分で書類を記入して特許庁に持って行けばいいんだけど、実際めんどううさな。だから、弁護士に頼む方法もあるうさ。

簡単に紹介すると、

①申請書をダウンロードして、特許庁に提出しにいくか、
②弁護士事務所に任せるか、
③最近出てきた、オンライン商標申請サービスを活用するか

の３択になると思うううさ。

あ、ちなみに、登録する際の費用ですうさけど…。

えー、区分というのがございまして…

区分ごとにお金がかかるのだうさ…。

１０年登録が基本で、（一応、５年登録もできる）
出願時：　　3,400円＋（区分数×8,600円）
登録時：　　区分数×32,900円　

が必要になるんだうさ。

もちろん、契約更新ごとにもお金が発生するうさ…。

要は、自分でやれば、１区分ごとに４万円くらい…。オンラインサービスを使うと5-10万円くらい…特許事務所にお願いすると15-30万円とかいく感じですうさ…。IPビジネスには実はまあまあお金がかかるんだうさ。

しかも、この区分というのが厄介でしてうさ…。

区分を複数登録することになったりするんだうさ。

「商標権」登録は区分別に申請が必要？？

はい。

区分について説明するうさ。

「商標権」は、区分別に申請する必要があるんだうさ。

で、区分は、全部で「４５区分」もあるんだうさ…。

全部申請すると…自分で申請したとしても、4万円×４５区分=
180万円！？かかるんだうさな。新車買えるうさ。

しかも、先ほど言ったように、名前と絵柄を別々で登録するとさらに金額が２倍に…

というわけで、区分を絞って申請するのが一般的うさ。

【区分一覧】
１化学品類
２塗料、着色料類
３洗浄剤、化粧品類
４工業用油、工業用油脂、燃料、光剤類
５薬剤類
６卑金属、その製品類
７加工機械類
８手動工具類
９科学用、電気制御用などの機械器具類
１０医療用機械器具、医療用品類
１１照明用、加熱用などの装置類
１２乗物その他移動用の装置類
１３火器、火工品類
１４貴金属、宝飾品、時計類
１５楽器類
１６紙、紙製品、事務用品類
１７電気絶縁用などの材料類
１８革、旅行用品、馬具類
１９金属製でない建築材料類
２０家具類
２１家庭用品、化粧用具、ガラス製品類
２２ロープ製品、織物用の原料繊維類
２３織物用の糸類
２４織物、家庭用の織物製カバー類
２５被服、履物類
２６裁縫用品類
２７床敷物、織物製でない壁掛け類
２８玩具、遊戯用具、運動用具類
２９動物性の食品、加工食品類
３０植物性の加工食品、調味料類
３１生きている動植物類
３２アルコールを含有しない飲料、ビール類
３３ビールを除くアルコール飲料類
３４たばこ、喫煙用具、マッチ類
３５広告、事業の管理、小売・卸売類
３６金融、保険、不動産の取引類
３７建設、設置工事、修理類
３８電気通信類
３９輸送、旅行の手配類
４０物品の加工その他の処理類
４１教育、娯楽、スポーツ、文化活動類
４２コンピューター、ソフトウェアの開発類
４３飲食物の提供、宿泊施設の提供類
４４医療、美容、農業のサービス類
４５冠婚葬祭、警備、法律のサービス類

ちなみに、１０年申請と５年申請（少し割高）ができて、期限が切れるタイミングで再度契約更新料を払うことで、永久に権利を持てるんだうさ。

キャラクターIPでよく申請される区分だけ紹介するうさ。
以下の区分に申請することが多いうさ。

９科学用、電気制御用などの機械器具
→ゲーム関係やLINEスタンプ、スマホ用グッズなど
１４貴金属、宝飾品、時計
→キーホルダーなど
１６紙、紙製品、事務用品
→文具、タペストリー、写真など
１８革、旅行用品、馬具
→革製バッグ
２４織物、家庭用の織物製カバー類
→ハンカチやタオルなど
２５被服、履物
→洋服、靴など
２８玩具、遊戯用具、運動用具
→おもちゃ、人形など
３５広告、事業の管理、小売・卸売類
→小売店の名前など
４１教育、娯楽、スポーツ、文化活動類
→Youtubeなどへ動画をアップする場合など

あたりでしょうか。
あとは、食品を使う場合や、飲食店を行う場合、電子書籍化する場合など必要に応じて区分を追加する必要があります。うさ。
必要に応じて調べてみるウサ。

特に、すでに登録されているキャラクターが何の区分を選択しているのかを調べてみるのがおすすめうさ。

予算によってはとりあえず、１、２区分だけ登録しておいて、

必要に応じて、後から区分を追加して登録できるうさ。（割高にはなるけど）

登録申請から承認されるまで半年くらいはかかるウサ。（場合に応じて2-10ヶ月など例外あり　調べるうさ。）

ビジネスで活用する場合にはライセンスガイドラインが必要に！

はい。

キャラクターを活用したい場合には、ガイドラインがホームページ上で公開されている場合が多いので、チェックして使用してみるうさ。

一応参考になりそうな、「初音ミク」のガイドラインページを紹介しておくから、今までの内容を理解した上で目を通しておくと面白いうさ。

キャラクターを生み出した時などもガイドラインの作成を考えていかないとうさ。

　上記はクリプトン・フューチャー・メディア株式会社様HPより

ぽみねみファンのためにも、ぽみっち、ねみっちのガイドラインもそのうち作るうさから待ってるうさ…。

もし、それよりも早くぽみっちやねみっちが使いたい人がいたら、問い合わせてくるうさな。嬉しいうさ。

【おさらい】

はい。

ここで、一旦おさらいをするウサ。

• キャラクターは名前と絵柄を別々で登録することが望ましい。
• しかし、名前と絵柄を一緒に登録しているキャラクターもいる。（リラックマなど）
• 商標権は区分別に申請する必要があり、１区分あたり大体3万円くらいから。
• 予算に応じて、自分で申請したり、区分を絞ったりする。
• ５年更新か、１０年更新か、申請時に選択。１０年の方が少しお得
• 登録申請から承認されるまで半年くらい見ておく。
• キャラクターIPビジネスを検討の際には、キャラクターガイドラインを確認！

以上うさ。

これで、また一つキャラクター業界について詳しくなったうさな！

ここまで読んでえらいうさ！よしよしするウサ。

MSMも…

MSMノシスタルジアワールドはキャラクターとあなたの故郷であり続けるうさ。

参考：ちなみに、キャラクター商標登録について調べていく中で、一番「わかりやすいなーこれ」と感じた記事を紹介しておくうさ。
よかったら目を通してみるうさ。